香港では全ての会社で公認会計士もしくは監査法人の会計監査を義務づけられていますので、社内で決算書を作成したとしても監査を受けないと決算数字が確定しません。
監査を受けて社長として一番困るのが、監査を受けたら利益が大きく変わってしまった!というケースです。
当然社内で把握している数字を見て経営判断したり、本社に報告したりしていますので、監査が終わった時点で決算数字が大きく変わるのは、ほんと勘弁してもらいたいという気持ちでしょう。
まず「毎期監査修正がいっぱい入る」という今回のお悩みのケースですと、前期に監査人に入れられた監査修正の内容を、帳簿にどのように反映したらよいのか経理担当者が分かっていないことが多いです。
そのため、監査修正が帳簿に反映されないまま次の監査を迎えてしまい、また監査人から監査修正として修正され、だんだんよく分からない監査修正がいっぱい入っているという悪循環になります。
このような場合は、監査修正の帳簿への反映の仕方さえ理解すれば解決します。
監査後に決算数字が大きく変わって困った!というケースで一番多いのは、決算末で外貨建資産負債を為替評価替えした場合です。
会計ルール上はやらなくてはならず、また金額的影響も大きいのですが、経理担当者や監査人の担当者によってはスルーされてしまうケースも多々あり、突然監査修正に入れられてビックリ!という姿を何度も見ました。
為替評価替えは外貨建て資産負債が大きいと損益へのインパクトも大きいので、できれば月次で行っておいたほうがよいですね。